省エネリフォームにも力を入れています。京都のデンザイン設計工務店KEEL PROJECTです。
近年、冬場の健康被害が大きく問題視されています。住宅内での寒暖差によるヒートショックをはじめ、水蒸気による結露やカビが原因の呼吸器疾患など、多く報告されています。
ですが、省エネリフォームは上記のような問題を解決してくれる、有効な手段です。
しかし、省エネリフォームはコストがかさむ。といった面がデメリットとして存在するため、住みながらや、費用面を考えると、容易に実行に移すことができません。
ですが、省エネリフォームは、優先部位や優先する部屋を決めてリフォームする。そうすることで、ある一定の効果を期待することができます。
今回は、住みながら費用を下げて効率的に断熱効果を高める、リフォーム方法をご紹介します。
目次
省エネリフォームは窓から始める
窓の断熱を強化することから始めるのは、効率的な省エネリフォームの手段となります。なぜなら、開口部からのエネルギーロスは、家全体の熱の損失に大きく寄与しているからです。また、ガラス面、フレーム面と、熱が入ったり逃げたりと、熱ロスの大半は窓からが原因なんです。
高性能なダブルガラス、トリプルガラスへの交換は非常に効果的です。ですが、窓を取り替えるといったことは非常に施工手間が増えるため、費用がかさむ傾向にあります。
そういったことから、住まい手へのヒヤリングなど慎重な計画が必要でしょう。
最も効果的でコストがかからない方法として、簡易的に取り付けられる内窓かあります。二重サッシの効果が期待でき、結露への有効な対策となります。
省エネリフォームは床の断熱強化も
床下からの隙間風のような冷気は、不快感を増長させます。床下で冷えた空気が、壁と床の取り合い部分から、室内に侵入することで発生するんですね。対策として、床の断熱のかさ増しがあります。また、床断熱の施工は、床下から行うことが可能ですので、住みながら行うことができます。KEEL PROJECTでは、グラスウールでの施工などがメインとなります。この時、気密性を向上させることを意識しておきます。
床面が冷えるのは、冷気が直接影響しているためです。このことから、床下の断熱を強化することで、床面からの不快な冷えを抑えることができます。
省エネリフォームは気密性の向上を
気密性の向上は、家全体の断熱効果を高める上で重要な要素となります。隙間風(漏気)があると熱が逃げてしまいますよね。
冷たい空気の流入
床下から居室に流入する空気は、冷たく重いために床面で溜まりやすくなります。このため、足元が冷えるといった現象が起きるます。これは、冷たい空気だまりが床面に発生しているから起きる現象なんですね。
また、冬場は足元の冷えで体感温度が下がります。また、体感温度が下がることは不快感を引き起こす原因につながります。
室内の気流の乱れ
床下からの漏気(隙間風)は室内の気流パターンを変える現象を引き起こします。また、不均一な気流は体感温度に影響を与え、局所的に寒いエリア、暑いエリアなどを発生させます。これが、快適さを損ねる原因となります。
室内の温度管理への影響
床下からの漏気(すきま風)は、暖房や冷房の効率を低下させます。また、床下からの冷気が室内に入り込むことで、室内温度は一定でななくなります。そして、不快な気流などの発生で、体感温度が下がり不快と感じることが起きます。
これらのアプローチを考える時重要になるのが、主要な部屋を絞った省エネリフォームです。主要な部屋のみを断熱するアプローチで、コストを削減することができます。
また、リビングルームや寝室など、長時間過ごす部屋を優先します。こうすることで、居住環境の快適性を保ちながら、不必要な出費を抑えることができます。
こういった取り組みを段階的に実施することで、全体的なコストを抑えつつ、必要な部分に効果的なリフォームを実施することが可能となります。
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省エネリフォームを具体的に考える
1. 窓の断熱
窓の断熱は、熱損失を最も効果的に減らす方法の一つです。
内窓の設置
内窓を設置することで、二重サッシの効果を得ることができます。施工コストも下げることができるので、効果的かつ効率的な断熱リフォームでしょう。
二重ガラス・三重ガラスへの交換
これらの窓は、空気の層が断熱効果を高めます。外壁の塗装のやりかえなどの多方面でのアプローチがある場合は、トリプルガラスなども検討します。断熱効果は高まりますが、施工手間もかかるためコストはかさむ傾向にあります。
断熱フィルム
既存の窓に断熱フィルムを貼ることで、夏の暑さや冬の寒さを遮断できます。コストパフォーマンスに優れる選択肢ですが、あまり効果は期待できません。
窓枠の気密性向上
窓と枠の間に隙間がある場合、シーリング材を使用して隙間を塞ぎます。
2. 床の断熱
床の断熱強化は、効果を感じられやすいリフォームとなります。主要な部屋や家事動線に沿った断熱強化でも十分に効果を発揮します。
床下断熱材の追加
床下からの施工となり、グラスール断熱材で効果を期待します。グラスウール断熱材の場合は、気密シートの施工などで、漏気が室内に上がり込まないように配慮します。床下断熱の強化は、いろいろな手法がありますが、グラスール断熱材での施工が、コストバランスに優れているでしょう。
3. 気密性の向上
気密性を高めることで、漏気を止め、冷暖房の効率を向上させることができます。窓周りや床下からの漏気をシール材など塞いで行きます。
4. 主要な部屋の選定と断熱
省エネリフォームの目的は、家全体を断熱強化することだけはありません。使用頻度の高い部屋や、重要な部屋に焦点を当てることで、費用を抑えることができます。大切なのは費用と住まい手の体感のバランスです。
リビングルームや寝室
リビングや寝室は、使用頻度が多く、快適性が最も重要視されます。、断熱による効果を最大限に感じることができます。
居住者の動線を考慮
家の中で多くの時間を過ごすエリアや動線に沿った部屋を重点的に断熱します。
壁断熱
壁断熱は大規模工事になりがちです。既存の住宅をすっぽりとやりかえるのであれば、壁、屋根といった部位も検討するべきでしょう。住みながらのリフォームは、工事期間中の心理的圧迫や、コスト問題など複合的に考えても、あまり大きなメリットを得られることはありません。
唯一の方法として、外壁の外側に付加断熱を施工することです。イメージはもう一枚外壁をつくるような感じで捉えていただければわかりやすいでしょう。
まとめ
省エネリフォームは、窓、床、気密、主要な部屋だけの断熱強化でも十分に効果は期待できます。大規模な工事をイメージしがちな省エネリフォームですが、必要な箇所を限定し、窓、床、気密をしっかりと施工できれば、大規模なリフォームを考えることもありません。
コストを抑えて断熱リフォームをするメリットは大きく、室内環境の改善は、健康にも大きく寄与することが証明されています。
KEEL PROJECTが考える省エネリフォームは、主要な部屋や、効果が大きく期待できる部位に絞ってリフォームすることを重要としています。コストやリフォーム期間の心理的な影響など、複合的に考慮して行うことが、大切なことだと考えます。