丸太ってどうやって買うのか知ってますか?丸太市に行ってきた話
こんにちは。京都河原町の事務所から、今回は三重県の丸太市に行ってきました。
丸太市?と思われる方もいるかもしれません。実は、丸太は、丸太市という専門の場所で購入するんです。
丸太を購入する、と聞いてもピンとこない方も多いかと思のではないでしょうか?
家づくりに欠かせない柱や梁などの構造材から、DIYやウッドデッキに必要な木材まで、太さや長さは違っても、元は山に生えている一本の木です。
山で切られた丸太が丸太市に並び、購入され、製材、乾燥などの工程を経てようやく柱になる…当たり前のようで、どこか遠い話のような気がしませんか?
では丸太市ってどんなところなのか、どんな風に、どうやって購入するのか、何回かに分けてお話していきたいと思います。
丸太市当日は、コートを着ていても冷たい空気が染み込んでくるような寒さでした。
丸太市の日は決まっていて、専用のカレンダーもあるんです。製材関係の方が丸太を買いに集まってこられます。
到着した丸太市はこんな感じです。



非常に広いです。
一面丸太です。
細いものから太いものまで様々です。
大体の太さが同じものを集めて並べられているんですよ。
木の中には、こういうものも混ざっていました。
下のところは割れた後、皮が丸まってさえいます。この状態でも生きていると思うと、木の生命力の強さを感じますね。一見売れるのか、と思われるかもしれませんが、こういう木も実は需要があったりするんですよ。

さて、
皆さん、木から出ているこの水滴、何かわかりますか?

実はこれ、樹液なんです。
触ってみるとカチカチに固まってました。たとえるなら木工ボンドが固まった感じ、といったところでした。
中には固まりきっていない樹液もあり、触ってみました。こちらも、まだ完全に乾いてなくて膜を張っている状態の木工ボンドの感触によく似ていました。樹液は固まっていない状態だと、ねっとりとして、洗ってもなかなか落ちないそうです。
木の皮に油分があると、水を弾いてくれます。この効果を使って、出雲大社などの国宝に指定されている建物の屋根は、ヒノキの皮である「檜皮(読み方:ひわだ)」で造られているんですよ。
この檜皮に関しては別の記事で詳しくお話しようと思います。
購入された丸太がどうなっていくのかについてはこちらの記事で詳しくお話しているので、是非合わせてご覧ください。
製材所シリーズはこちら!
第1回 知っていましたか? 木に油分があるということを… https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1775/
第2回 実はこれ、巨大なヒノキの丸太の皮をむく機械です! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1790/
第3回 巨大な丸太を真っ直ぐに製材する驚きの方法とは! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1810/
第4回 この黒いものの正体、分かる方いますか……? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1822/
第5回 製材所の巨大ノコギリを見たことがありますか!? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1841/
第6回 木を使う上で最も大切な工程はこれ! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1858/
第7回 ヒノキの木材が割れているのに使える驚くべき理由とは…!? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1895/
第8回 そんなこともするの?背挽きを入れた後のもう一つの工程とは! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1902/
第9回 日本の自然を守るには木をたくさん切らないといけないってホント!? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1926/
番外編 二種類の木の違いのわけが、あなたにはわかりますか!?https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1860/
次回も丸太市についてお話していきますので、是非覗きにきてくださいね!
それではまた、次回お会いしましょう!
