製材所シリーズ番外編 二種類の木の違いのわけが、あなたにはわかりますか!?
こんにちは! 新人デザイナーの西尾です!
まずは、今回のお話を読む前に、「全9回製材所突撃シリーズ!第6回 木を使う上で最も大切な工程はこれ!」をまだ読んでおられない方はそちらを読んでいただいてからの方がより楽しんでいただけると思います。
突然ですが、皆さんこの木、色が違うと思いませんか?

実は、同じ木なんですが、乾燥方法が違うんですよ。
右側は高温乾燥をしたもの、左側は天然乾燥をしたものなんです。
アップにするとこんな感じです!

右側の木の色は、ちょっとくすんだような、濁ったような色をしてますよね?
左側は色鮮やかに見えると思います。
これが高温乾燥と天然乾燥をした違いです。
現物を見ると、色には明確な差がありました。
まるで鉛筆の粉を木の上で擦ったような、そんな色でした。
くすんだような、濁ったような、そんな色をしていたんです。
また、高温乾燥をしているため、外側には出てこない、内部割れも多いです。
切り口(小口と言います)から見える、線を引いたような割れは、数多くあり、さらに木材の中にも走っています。そのため、天然乾燥よりも強度が劣ります。
実は、他にも違うものがあるんです。
それは……
匂いです。
木の匂いなんて一緒じゃないの?と思われるかもしれませんが、実は違います!
実際に、高温乾燥した木と、天然乾燥した木の匂いをそれぞれ嗅いでみました。
天然乾燥は皆さんが思い描いている匂いなのですが、
高温乾燥した木はまるで……
「よっちゃんイカ」
です!
皆さんが一度は食べたことがある、駄菓子でお馴染みのよっちゃんイカに似た、酸っぱい臭いがしました!
高温乾燥した木は油分が焦げているので、酸っぱい臭いが出ていて木の素敵な匂いとは全く違います。
剛さんから、高温乾燥した木は酸っぱい臭いがすると聞いていましたが、木から酸っぱい臭いがするというイメージが湧かず、正直信じられませんでした。
皆さんも臭いを嗅がれたらすごく驚かれるかと思います。
木は乾燥のさせ方一つでも大きく変わってしまいます。
だからこそ、木の魅力を存分に引き立たせるためには木についての知識が必要になります。
一本一本が生きているからこそ同じ木の種類であっても違いがある。そこが木の魅力でもあり、難しいところでもあります。
そんな木を使って、京都と滋賀で家づくりをしているのが私達FIVE DESIGNSです。
お客様の描く夢の中で、木の魅力が最大まで引き出せるようにサポートしています。
そのためにも、私達は材料選びにもこだわりを持っています。
木材を選ぶ?
そうではありません。
私達は丸太から選びにいきます!
さぁ、丸太を探しに行きましょう!
製材所シリーズはこちら!
第1回 知っていましたか? 木に油分があるということを… https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1775/
第2回 実はこれ、巨大なヒノキの丸太の皮をむく機械です! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1790/
第3回 巨大な丸太を真っ直ぐに製材する驚きの方法とは! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1810/
第4回 この黒いものの正体、分かる方いますか……? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1822/
第5回 製材所の巨大ノコギリを見たことがありますか!? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1841/
第6回 木を使う上で最も大切な工程はこれ! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1858/
第7回 ヒノキの木材が割れているのに使える驚くべき理由とは…!? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1895/
第8回 そんなこともするの?背挽きを入れた後のもう一つの工程とは! https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1902/
第9回 日本の自然を守るには木をたくさん切らないといけないってホント!? https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1926/
番外編 二種類の木の違いのわけが、あなたにはわかりますか!?https://www.fivedesigns.co.jp/journal/journal-1860/
