新築一戸建て規格住宅つくってます。京都のデザイン設計、KEEL PROJECTです。
今回は新築一戸建て規格住宅です。
高性能な省エネ住宅は、下手をするとコストがかさんでしまって、資金計画に不安を残すことにつながります。
僕たちがつくっている「省エネ住宅-風道の家」は高性能でコンパクト。しかも、エネルギー自立型の木のエコハウスです。
ですが、「風道の家」でも、僕たちが一番に考えたのはコストの問題です。
どれだけ高性能だろうが、住みやすい新築一戸建てをつくれたとしても、コストが無茶苦茶にかかっては意味がありません。ただ、ローコスト住宅とは少し意味合いが違います。
なんとか2000万円台で省エネ住宅ををつくりたい。それはエネルギー効率を意識し、ソーラーエネルギーだけで家中の電気を賄うことができる家です。そんな強い想いが風道の家にはあります。
しかしです、住宅の品質を落とした状態のローコストな家では意味がありません。品質、性能、デザイン、全てをクリアできることが重要なのです。
そんな高性能な家をコストダウンに繋げるために必要となるのが「住宅の規格化」です。
今日は、新築一戸建て規格住宅、風道の家がなぜコストダウンにつながるのか。また、規格住宅でもオリジナリティのあるライフスタイルをつくることができるのか?などメリットやデメリットなどの疑問点を一緒に考えていきます。
目次
その辺りを考えていこうとおもいます。
KEEL PROJECTが新築一戸建て規格住宅をデザインした理由
KEEL PROJECTが新築一戸建て規格住宅をつくるのにはしっかりとした理由がありました。それは、コストの削減はもちろ。品質の一貫性を保ちながら、デザインも魅力的に保つことができるからです。
コストの削減
コスト削減。言うまでもなく重要度の高い項目です。規格化された構造部分(家の大きさ、エネルギー計画、耐震設計など)を使用することにより、一から設計するよりもコストを大幅に削減できます。
部材も流通材を使用するので、建設コスト全体が減少します。また、風道の家が増えれば増えるほど、規模の経済効果が発令されます。そうなると、建材の価格も安くで提供で着ることに繋がります。
また、工程が標準化されます。そのことにより、建設期間の短縮も期待でき、それに伴い工事関連コストの削減も目指していけます。工程が標準化されると、工事監理もシンプルになります。
家づくりは工事監理によって100点満点がが30点にもなります。それくらい工事監理の重要度は高いです。風道の家は工事監理を徹底することで成り立っています。
品質の担保
僕たちが規格化した理由の大きな理由に品質の確保があります。施工品質にばらつきがあったのでは、いくらコストを削減できたとしても意味がありません。
また、シンプルな設計でシンプルな施行計画を行うことで、無理のない安定した施工を実現することができます。
また、標準化されたプロセスと材料を使用することで、建築住宅の品質が均一化されます。これにより、建築基準を一貫して遵守しやすくなり、安全性や耐久性が保証されます。
住宅のつくり手(僕たちのような工務店)の地震に対する考えや、断熱に関する考えを知ることは非常に重要です。以下の記事もぜひご覧ください。
デザイン性の担保
規格化と聞くと、デザインが単調になると思われますよね。ですが、実際にはさまざまな外観や内装オプションを組み合わせることで、個性的で魅力的な住宅を実現することが可能です。
風道の家では、規格化された構造でありながら、デザインの自由度を保ち、独自性や現代的な外観を重視しています。
なぜデザインの自由度があるのかと言うと、風道の家はスケルトンインフィルの考えをもとに設計しているからです。
スケルトンインフィル
「スケルトンインフィル」とは、建築における一つの設計・施工手法のことです。建物の「スケルトン」(骨組みや基本構造)と「インフィル」(設備、内装や間仕切りなどの充填部分)を分けて考え、それぞれを独立して設計・施工する方法です。このアプローチは、建物の柔軟性と長期的な利用の効率を高めることを目的としています。
この考えを風道の家で利用しています。
スケルトン
スケルトン部分は建物の基本となる構造体で、柱や梁、床、屋根など、建物を支える主要な骨組みです。この部分を規格化することで、安定した流通材の確保やコストダウンにも繋げられます。また、スケルトンの部分は長期間にわたって変更されることがありません。そのため、安定した品質を望まなければなりません。
家を建て替えるなどの理由がない限り、外装からやり直すことは滅多にありませんよね。
また、現在の住宅では断熱設計、エネルギー計画やパッシブデザインなどの側面もこのスケルトンの部分で完結してしまいます。
家づくりの核となる部分は、スケルトンの部分だったんですよね。ただ、この部分をあまり深く考えていない方が多いように感じます。
家の中の設備や仕様にばかり目がいってしまい、肝心の主要構造部には無関心。なんてことがよくあります。
インフィル
インフィル部分は、内壁や床材、設備、間仕切りなど、生活空間の具体的なレイアウトやデザインを形成します。この部分は、比較的容易に変更や更新が可能です。住まい手のニーズやライフスタイルの変化に合わせてカスタマイズができますね。
正直、スケルトンがしっかりと作られていれば、インフィル部分(内装)はいつでもリフォームで改装ができちゃいます。
風道の家を規格住宅にするのには、長く飽きずに、コストをかけずに住んでほしい。そのことが根底にあるからです。
新築一戸建て規格住宅のデメリット
新築一戸建て規格住宅は多くのメリットを提供しますが、いくつかのデメリットも存在します。書きたくはありませんが、デメリットの部分も掘り下げていきます。
個性や独自性の欠如
規格化された設計は、外観や内装の面で類似してしまいます。個々の住宅の個性や独自性が失われがちです。これは、自分だけの特別な空間を求める方にとっては魅力が少ないかもしれません。
注文住宅で他にはない外観、他にはない空間をつくりたい。そう考える方にはあいません。ですが、自分たちらしいライフスタイルを実現したい。そう考える方にはフィットしてきます。
柔軟性の制限
規格化されたプランと材料は、特定の設計に基づきます。地形や特定の顧客の要望に柔軟に対応することが困難になる場合があります。これにより、特殊な地形に建築したい場合や、特定の設計要求がある場合に制約を感じることがあります。
一部の利用者に対する適合性の問題
全ての利用者のニーズに合わせることが難しくなります。特定のライフスタイルや身体的条件を持つ人々にとっては、規格化された住宅が適合しない場合があります。例えば、高齢者や障害を持つ人々にとって使い勝手が良い設計になっていない可能性があります。
新築一戸建て規格住宅にはデメリットとなる部分が確実に存在します。注文住宅に比べると確かに柔軟性に欠けると、僕自身も考えます。ですが、本当にそうでしょうか?
規格住宅の自由度が増す3つの秘策
風道の家はより自由度の高い規格住宅です。その理由を説明していきます。
素材の選択自由度
規格化住宅では、外観のデザインが同じであっても、使用する素材によって大きく印象が変わります。
風道の家でも「ガルバニウム」「杉板」「ガルバニウムと杉板のハイブリッド」「サイディング塗装」などいくつものパターンで選んでいただけます。
たとえば、外壁の材質を変えるだけで、全く異なるスタイルを表現することができます。内装においても同じです。フローリングの木材の種類や色、タイルのパターンや色を選ぶことで、個性的な空間を創出できますよね。
風道の家はあくまでも、しっかりと計算され決まった箱に過ぎません。その中を自由にする。また、外観を違ったイメージにしたい。そういった想いに対応しているのが、風道の家です。
オリジナルオーダーのキッチン
風道の家では、キッチンを全てオリジナルオーダーで提供しています。僕たちはキッチンが家の核となると考えています。これにより、それぞれの家庭のニーズに合わせた機能性やデザインが可能となります。これは、家全体の雰囲気を大きく左右する要素となります。
例えば、料理が趣味の人には広いカウンターと多機能なオーブンを。シンプルなライフスタイルを望む人にはコンパクトで効率的なキッチンを設計することができます。キッチンには住み人の個性が一番出る部分だと考えます。
ダイニングテーブルが無茶苦茶に大きいのがいる。素晴らしいじゃありませんか。こういったワガママ(ごめんなさい)を聞くために風道の家は規格化されているのです。
キッチンは家族の核となる部分です。自由度が高くないと面白くありませんよね。
オーダーキッチンから考える家づくりのポイントの記事もこちらからどうぞ
個別のカスタマイズオプション
規格住宅であっても、風の通り道や採光などは立地によって変化します。メインとなる部分はそのままとなりますが、窓の配置やサイズなどは変更します。また、ドアのスタイル、照明設備など、多くのカスタマイズオプションを提供しているので、本当に自由度は高いです。
これらの要素は、住宅の機能性だけでなく、美観にも大きく寄与してきます。また、これらのカスタマイズは、同じモデルの住宅でも、住む人によって全く異なる空間を生み出すことができます。
これこそが自分たちらしいライフスタイルを実現する方法なのです。
このように、規格化住宅でも、選択可能な素材やデザインのオプションによって変わります。特にキーパーツであるキッチンのオリジナルオーダーによって、高いレベルのカスタマイズが実現されます。
まとめ
今回は規格住宅、風道の家について簡単に説明してきました。規格住宅は自由度が低いと考えるのは間違った考えです。オリジナルキッチンは家族の数だけカタチをかえます。
また、コストをできるだけ下げることで、その後のライフスタイルにも影響は出ます。それは、いい方向へと向かわせてくれるのです。
注文住宅だけが個性的なライフスタイルの実現、自由度の高い間取りを実現できるのではありません。重要なのは、コストをできるだけ下げながら、理想のライフスタイルを実現することです。
KEEL PROJECTがつくる規格住宅「風道の家」は自由度の高い規格住宅です。
あなたのライフスタイルに風道の家はきっと、フィットするでしょう。